2023.07.20

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸や消化液が食道に逆流することによって引き起こされる食道の炎症です。通常、胃の中で食べ物が消化される際に胃酸が分泌され、食道と胃の間にある食道括約筋が閉じることで逆流を防ぐ仕組みが働いていますが、この括約筋が弱まったり、胃酸の分泌が増えたりすると逆流が生じることがあります。

逆流性食道炎の主な症状には、胸やけ(胸の熱感や燃えるような感じ)、胃もたれ、喉の違和感や咳などがあります。これは胃酸が食道の壁を刺激することによるもので、長期間続くと食道の粘膜が損傷を受けることもあります。

逆流性食道炎の原因には、食生活の乱れ(高脂肪食、大量の飲食、食事の間隔が空く)、肥満、妊娠、喫煙、アルコール、一部の薬物(非ステロイド性抗炎症薬など)、ヘルニアなどが含まれます。また、ストレスや過度の運動も症状を悪化させることがあります。

逆流性食道炎の診断には、症状と身体の検査に加えて、胃酸や逆流の評価を行う胃内視鏡検査などが行われます。治療では、生活習慣の改善が重要であり、胃酸分泌抑制薬の処方や食道粘膜保護剤の使用が行われることもあります。また、食事の適切な時間と量の管理、腹圧の上昇を避ける姿勢の意識などが助けとなります。

症状の軽度な場合はこれらの対策で改善することが多いですが、症状が重篤で長期間続く場合は、胃食道逆流症(GERD)と診断されることがあります。早期の診断と適切な治療により、逆流性食道炎の症状を軽減し、胃食道逆流症の合併症の予防に努めることが重要です。

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